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あれの開発記 11ページ目 [ColdFire V1]

既に製作も、ドキュメント作成も何もかも間に合わないのでWEBで公開します。

さてCOIL Systemですが、、、Coldfire Organized Intelligent Living Systemと酷い当て字ですが、要するにColdFireマイコンを中心とした、センサーネットワークと、センサーネットワークにアクセスするユーザーインタフェースデバイス、無線ネットワークだけではカバーできない所を有線ネットワークで繋ぐ為のゲートウエイで構成されるシステムで、このシステムを使って生活環境を見直してみようと言う物です。

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センサーノードには左のデバイスを作成してあります。
XBee、温度センサー、明るさセンサー、データ保存用のEEPROM、それにMC9S08QEマイコンを基本構成とするこれをメタタグと呼び、それに専用のセンサーを付加して様々な場所に配置します。

例えば一番上の写真は焦電センサー、つまり人センサーに圧電ブザーを一緒の基板に搭載したものですが、このセンサー、アクチュエーターを使って人の検出を行い、まあよくやってしまう事ですが半田鏝の火を入れたままその場を離れてしまった時、一定の時間人を検出できなければ、ブザーを鳴らすと共にユーザーインタフェースデバイス、これを電脳メガネ、、、ではなくターミナルと呼びますが、そちらにも警報を送るとか言った使い方をします。勿論半田鏝の電源を落すのはもっと良いでしょう。電源のON/OFFは、秋月で販売されているトライアックを使ったAC電源制御用のキットを使えば容易でしょう。

上から4番目の写真は、メタタグに接続した、近接センサーを応用した水分検出センサーで、写真では全体像を写す為に横にしていますが、実際には縦にして、植木鉢等に挿して使います。
何をしたいのかと言えば、最近では夏場の暑さを少しでも凌ぐ為にキュウリやヘチマ等の蔦性の植物をベランダ等に置いたりしますが、どうもこう言った生き物を育てる事にマメさが無く、しばしば水やりを忘れて枯らしてしまいます。お陰で夏真っ盛りに枯れているのでなんの役にも立ちません。
もし植木鉢やプランターの水分量が簡単にチェックできたら、もしやばい状態になったら警報を発する事ができたら、、、。
と言う訳で作ってみました。

上から6番目の写真に写っている基板とそれに接続されている物は、アナログ入力用のアンプ基板とAC電流トランス、可変抵抗器です。
これは何をするかと言えば、お風呂のお残り湯を洗濯機に移す電動ポンプの制御です。だからこの基板以外にAC電源のON/OFF回路が必要となります。
この電動ポンプ、そこそこ便利なのですが、幾つか問題が有ります。つまり、
1.自動的に停止しない。
2.水が無い状態で空回しするとポンプ自体が痛んでしまう。
です。

実際に使ってみると、水が満水になるまで待っていられないので必ずその場を離れてしまう。
気が付いた時は既に洗濯機いっぱいに水が張られ、ジャバジャバ溢れている。この為2回分位の水が有っても1回で終ってしまう。
またはお風呂の水が無くなりポンプが空回りしている。

洗濯機に水が充分張られたかどうかを検出する方法は、、、あまり上手い方法は無いですね。洗濯物が無ければ直接水位を計測する手段は有るでしょうけれど、洗濯物がある状態では洗濯物がセンサーの邪魔をしてしまうので無理と。結局一番実用的なのは時間でポンプを停止するしか無い様です。ポンプの説明書にも書いてありましたが、大体7分で満水になります。

水が満水になる前にお風呂の水が無くなってしまう事の検出は、電動ポンプに流れる電流を測定する事で検出できます。つまり揚水している状態なので、水が有ればその分の仕事をしている事となり、電流が大きめに流れますが、空回りになると水が無い分、電流が小さくなります。
そこでアナログコンパレータを使って可変抵抗の値と比較させ、マイコンで判断させます。※A/Dを使わないのは、A/Dでやると常時マイコンをONにして置く必要が有り、省電力を期待できないからです。
※センサー付きのバスポンプも有ります。新規に購入するならそっちの方が良いと思う。

さて、ここからがもっと直接的なグリーンなんとかに入るのですが、しかしこの装置でできるのは、省エネ、省マネーはできるかもしれませんが、炭酸ガスの排出削減に関しては微妙、、、というより全然影響しないでしょう。
と言いますのも、普段使っている電気がどの様に出来ているかを考えた時、まあほとんどの電気は電力会社が供給してくれる訳ですが、つまり炭酸ガス排出量に最も影響を与えているのは電力会社の電力供給方針だからです。

まあ炭酸ガスの排出が今の温暖化に影響しているかどうかなんて、実に怪しい話なのですよね。そもそも化石燃料の枯渇の問題と温暖化の問題は別問題にすべきなのに、またヨーロッパの連中がそれを一色多にして霊感商法の様に恐怖を煽っている。あいつらと来たら、何時まで経っても中世の頃から進歩しない。USO9000とか14000とか、Rohsとかもそう。※炭酸ガス排出権取引なんて、、、アホくさ。

夏場のこの時期、そして昼間が一年の中で最大の電力需要が発生していますが、電力会社は当然需要に対して供給が下回り一部地域にでも停電が起きる事が無いように、消費電力予測を行い、常に供給が上回るようにしている訳ですね。そのお陰で停電の心配無く安心して電気を使える訳ですが、CMでも流れているように現在フルパワーで供給している状態です。しかも柏崎刈谷の原発が停止している為に、炭酸ガスの排出量が最も多いと言われる石炭火力発電所がフル稼働です。アラアラアラ。

つまり一般家庭がいくら節電したところで発電所の稼働率に影響を与える事は無いので、イコール、炭酸ガス排出量は変わらないと言う事になります。個人として単純に排出量を減らしたいなら、自家用車の利用を控える方が遥かに有効でしょう。

しかし、電気料金に関しては基本料金以外は使用した電力分だけ払うシステムなので、省マネーは実現可能です。

そこで上から7枚目の写真ですが、この基板には電圧変換トランスと電流変換トランスが接続されており、個々の電気機器で消費する電力量を調べる事ができます。
電気機器には必ず定格電力が記載してありますが、それは定常時の数値であり、立ち上がり電力とか力率までは書いていないので、そう言ったものを実際に調べるのに利用できます。

また家全体の消費電力を調べたいなら、8枚目の写真の様に分電盤の所に電流センサーを取り付けて調べる事が出来ます。
柱上トランスから一般家庭に電力線が入る時は分電盤の所で単相2系統に別れます。L1とN間、L2とN間で、Nには2系統の両方の電流が重畳されるので、このNにクランプタイプの電流変換トランスを取り付けています。

さて、手元に電力会社からの明細をお持ちでしたら是非ご覧下さい。まず契約電流ですが幾つでしょうか?。30A?、40A?、契約する時、こう思ったのではないでしょうか?。
「焼肉を焼いている時にブレーカーが飛んだら嫌だなぁ」とか。
それでついつい大き目の電流契約をしてしまう。しかし契約電流が大きいと基本料金も高くなるのです。あれはずるいですよね。使う前にどれ位使うかなんて予測は困難なのに。

明細に書かれている使用電力量から電流の平均を求めると、契約電流に比較してほとんど電流が流れていない事に気付きます。ちなみに我が家の7月分の使用量は247kWhでしたので、247K÷31日÷24時間÷100Vで約3.3Aでした。40A契約なので10分の1にも達していません。
余裕で契約電流を落せそうですが、肝心な事はピークをどう管理してなるべく電流をならすか!です。

個々の電気機器の消費電流が判っているなら、あとどれ位契約電流に余裕が有るか判っているなら、契約電流を越えないように上手に電気機器を使う事は可能に思えます。ホットプレートで焼肉焼いている時に電子レンジを使わなければ良いのです。もし電子レンジを使う必要に迫られたら、ホットプレートのコンセントを一時的に抜いて、ちょっとの間だけ余熱で焼肉を楽しみましょう。

もう一つ電力料金では、1段料金、2段料金、3段料金と言う項目が有ります。これは使用した電力量に応じて段々高い料金を支払う事になる契約です。これに関してはもう、電気の無駄遣いを止めるしか方法は無さそうです。

つまり、電気は上手に使いましょうと言う事ですね。
※契約アンペアの切り換えは、工事も含めて基本的に無料です。




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さて、センサー側の解説は済みましたので、今度は電脳メガネではなくターミナル側の解説です。
ご覧の様にColdFire V1マイコン(実際にはLCDに隠れて見えない)の周囲に色々なデバイスを搭載してみました。ターミナルとして使用する時は全部で3枚の基板で構成されます。
ベースとなるColdFire V1マイコンを搭載した基板には、単3電池用の電池フォルダー、またはDCジャックとDC/DCコンバーター回路が有り、基板全体に供給する3.3Vをここで生成しています。
基板下部にはGPIOを引き出したデジタルI/O用のコネクタと、アナログ端子を引き出したアナログ入力用のコネクタを用意し、基板上では提供されていない機能をここに接続する事で拡張する事ができます。

例えば3枚目、4枚目の写真はMP3デコーダーICを搭載した基板で、このベースボード+この拡張基板でMP3プレーヤーとかも作ることが可能です。

5枚目、6枚目はEthernetコントローラICを搭載した基板を拡張しています。しかしRAMが8Kbyteしか無いので、プロトコルスタックの作成にはちょっと難易度が高いと思いますが。

話をベースボード側に戻しまして、右端にはXBeeを搭載し、センサーとの接続を行います。
真中にはグラフィックタイプのSUB LCDを搭載し、ベースボード単体で動作させる時のメッセージの表示に使う事が出来ます。

右上には一応SDカードソケットを用意し、ColdFire V1マイコンとはSPIで接続されています。

細かい所では拡張コネクタの上に圧電ブザーを用意してあります。

基板の裏側には32MbitのEEPROMと、ユーザーインタフェース用の基板と接続する為のコネクタが搭載されています。

ユーザーインタフェース基板側は、まず左上にはGPSレシーバーを搭載できるようにしました。今回のCOIL SystemではGPSを使用する事は無いのですが、とりあえず。

中央にはちょっと大き目のグラフィックLCDを搭載しています。モノクロですが16階調のグレースケールで表示できますので、より表現力のあるグラフ等も表示できます。

基板の下半分には別基板で構成されたタッチパッド部があり、10キーを構成しています。

この基板の裏側には32pinタイプのMC9S08QEマイコンが搭載されており、タッチパッド部の指の接触を検出し、I2Cでベースボード側のColdFire V1マイコンに通信しています。
だからより消費電力の大きいColdFire V1マイコン側をスタンバイにして置き、タッチパッドに入力があった事を検出したMC9S08QEマイコンが割込みを使ってColdFire V1を起こすと言った事も可能です。

最後にゲートウエイです。このゲートウエイは2枚の基板で構成され、上側にはInterface誌の付録基板を搭載しています。この付録基板にはColdFire V2マイコンが搭載されていますね。
付録基板のベース基板にはXBeeを搭載し、XBeeの無線ネットワークとEthernetの有線ネットワークの橋渡しを行います。
また、温度センサーと明るさセンサーも搭載しているので、このゲートウエイが設置された場所の温度と明るさを別の場所から知る事ができます。
Interfaceの付録基板に隠れて見えませんが、下側にはMP3デコーダーICを搭載しており、ネットワークラジオとしての利用も可能です。



如何でしょうか。折角基板を起こすなら、皆が使ってみたいと思えるような基板にしてみました。
今回は紹介のみですが、製作ドキュメント等はあっちの許可が出たら、順次公開したいと思います。
興味のある方はご連絡ください。

※関連リンク
http://www.nakasa.com/pi/pump/list_pump.htm

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asupiyoPaPa

ご無沙汰です。

最近の更新。興味津々、期待して読んでいました。 作って見たいなが満載で、どう収まるのだろうと思っていましたが、CO2のくだり、一般のプレゼン厳しいですけど、納得できるところあります。原発賛成といっちゃへば一部の問題を解決したふりができるし、ガソリンの燃焼なんて論外だと言う議論もできるし、太陽電池に付いてもどうやって計算しておけばグリーンだといえるかなとか、そもそも、何が問題なのとか、じゃ何をしたいの。結局、ここは、ここはこの線でという一部民族の世界支配の状況に何の変化もない。 などとは、ちょっとプレゼンにはきつい。

是非、プレゼンは完成させて下さい。 私もほしいもの満載で、技術力(情熱)のあるhamayanさんに、賞を取ってもらいたいです。(いや、ホント)

私など、サラリーマンの修正が染み付いて、いろいろ考えても結局、胃が痛くなっても、薬の飲んで今日は寝るかとかとか、まあジレンマを隠しつつ、「これでいいのだ」の日々、ストレス発散でこんな書込み。 ちょっと、みんな引いちゃうね。 

イベント楽しみませんか。 (きっと、そうしてくれると思うけど)

波長、合ってるかな。 なんだか、うれしいな。

昨日@eleに登録して、いろいろ眺めて見ました。 世間の事情を少づつ知りながら、有意義が夏休みになったな。

まあ、とりあえずは事務局の意向に合わせるのも損はないと思いますよ。
(よけいかも)


by asupiyoPaPa (2008-08-15 06:39) 

hamayan

お世話になっています。
作品を提出されたそうで、流石です。サラリーマンの鏡(笑)です。

私なんか納期に間に合わないので、ここから如何に納期を引き延ばすか?と言った営業交渉に入るしか無いです。なんだかやっている事が仕事そのもの。

グリーンなんとかに関しては、まあ未だ頑なに京都議定書の批准に調印しない国の企業の話であって、そこまで期待はしていないのではないのかなと思っています。

特に炭酸ガス排出削減効果に関しては、画期的な何か!が無ければ難しいでしょうし、そんな画期的な何か!を考え出せるほど私には能力は無いので、まあ地味ーーーな作戦に出るしか無いのですが。
何処かの星から「コスモクリーナーD有るよ!」って連絡来ないですかね(笑)。

地球の温暖化に付いては、今日も頭の上の方でギラギラ輝いているアイツがほとんどの原因でしょうから、そんな物に幾らお金と労力を使って対策しようと思っても無駄でしょうね。
むしろ今のライフスタイルを変えて行くしか無い様に思えます。

例えば就労人口を2分して昼間組と夜間組の交代制にし、半分のオフィス面積で、いまだ余っていて電力会社が使って!、使って!と言っている夜間電力を有効に使うとか。

それでも暑ければ生活拠点をジオフロントに移して、アイツから逃れる生活をするとか。空いた地表面は植林を行って緑の面積を増やしてですね。

笑えるのが、ほんの30年位前までは地球が凍る、凍ると大騒ぎしていたのにね。

by hamayan (2008-08-15 11:14) 

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