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MTM04参加作品 「圧力センサーで水深を測ろう」の解説 [電子工作]

そもそも「圧力センサーで水深を測ろう」なんてタイトルは今決めた事なので、MTM04で私の所に訪れていただいた方は「なんのこっちゃ?」でしょうけれど、まあその辺はゆるゆるでお願いします。

Img_1673_s.jpg制御部はこれですね。このまま説明してしまうと、左下に圧力センサーが有り、大気圧と、先を水の中に沈められたホース内の圧力との差分を出力します。
使用したセンサーはこれです。
http://www.freescale.com/webapp/sps/site/prod_summary.jsp?code=MPXx2010
型名はMPXV2010DPです。
ディファレンシャル出力、つまり2つの気室を隔てる壁がストレインゲージを構成していて、圧力差が発生すると抵抗値が変化すると。
このセンサーの両端に電圧を掛けておき、抵抗ネットワークからの差動出力を利用します。

しかし実際のところMPXV2010DPの出力はとても小さく、そのままではマイコンのA/Dコンバーターの分解能を下回ってしまいますので、圧力センサーの右隣にある計装アンプ(差動アンプ)で増幅してやります。今回は約84倍のゲインを掛けています。※当初はAVRでやろうかな!とか考えていたので、最大出力を1.1V近辺に想定していました。ですが絶対的な作業時間が無くなって来て、やっぱり使い慣れたHCS08でやる事となりました。

ところでこのセンサーの測れる最大は10KPaです。1気圧が約103KPaなので、このセンサーの場合は約1mの水深まで計れる事となります。
また感度ですが、センサーの資料では電源電圧が10Vの時は2.5mV/kPaとなっており、最大が25mV(typ)の出力となります。

今回の回路の場合、3.3V電源とそれを反転させたコンバーター(写真下側の調度真中)の出力(実測で-2.98V)をセンサーの電源として使っていますので、約6.3Vの電源電圧となります。センサーのデータシートにはレシオメトリックであると書かれていますので、それを元に計算すれば最大出力は約15.8mVです。
実際に実測してみると約13.1mVとなりました。計測の何処かに問題が有る筈なのですが、実はそれ程ゲインエラーは問題ではありません。
と言うのもMTM04への出品にあたり、メスシリンダー状のプラスチックの筒を用意しましたが、この筒に書いたメモリを基準にスケーリングを計算し直しています。A/Dのダイナミックレンジに対して極端に小さくならなければ計算で補正が可能と言う事です。
※そんなに精度を求めていませんしね。

計装アンプで増幅した出力はマイコン(写真右上)(MC9S08QG8)のA/D入力ポートでデジタルデータに変換されます。
サンプリング周期は5msとし、これを20個の移動平均を行って数値をASCIIコードに変換後、左上のXBeeにてグラフ表示を行っているARIESに送信するのが一連の動作です。

電源はアナログ側とデジタル側を別けて生成しており、写真右下に2つのレギュレータがあります。
大元の電源は、9V電池とかACアダプターから供給します。

※オリジナルのネタはFTF2009で行われたハンズオンセミナーです。結構良いデモだったのですが、これを見る人が極一部に限られてしまうのは勿体無いので、今回若干アレンジして展示しています。

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