FTFデザインチャレンジ参加作品 COIL System 総括編 4. [ColdFire V1]
IEEE802.15.4で使用する周波数について
この話は、去年のPALTEKで行われた「IEEE.802.15.4/ZigBee導入セミナー」の資料を元にしています。
しばしば言われる事ですが、IEEE802.15.4は国内においては2.4GHzのISMバンドを使用する為、無線LANやBlueTooth、それに電子レンジなどと電波干渉を起こす問題があると。(※出力が小さいので大概負ける)
これに対するすっきりとした対処方法をそれまで聞く事が無かったのですが、このセミナーですっきりしました。
まず最大の問題となるのが無線LAN(IEEE802.11?)でしょう。無線LANの場合は、国内では1チャンネル~13チャンネル(11bで14チャンネル)まで使用できますが、それぞれのチャンネルは隣接しており、例えば1チャンネルと2chを同時に使用した場合、お互いに干渉してしまい上手く行きません。
無線LANのチャンネルと中心周波数の対応を以下に示します。
チャンネル | 中心周波数(MHz) | 帯域幅(MHz) |
---|---|---|
1 | 2412 | 22 |
2 | 2417 | 22 |
3 | 2422 | 22 |
4 | 2427 | 22 |
5 | 2432 | 22 |
6 | 2437 | 22 |
7 | 2442 | 22 |
8 | 2447 | 22 |
9 | 2452 | 22 |
10 | 2457 | 22 |
11 | 2462 | 22 |
12 | 2467 | 22 |
13 | 2472 | 22 |
14(IEEE802.11b) | 2484 | 22 |
つまり各チャンネルの帯域幅は22MHz有るのに、1~13チャンネルまでの各中心周波数は5MHzしか離れていない為に、隣接するチャンネル間では干渉が発生します。
これを避ける為に一般的な無線LAN機器では1、6、11チャンネル、更にIEEE802.11bの場合は14チャンネルを使用する事を推奨されています。多分無線ルーター等のデフォルトの設定がこの何れかになっていると思います。
IEEE802.15.4ではどうかと言えば、2400MHz~2483.5MHzまでを5MHzずつに分割し、それぞれのチャンネルの帯域幅として2MHz取る事になっています。
チャンネル | 中心周波数(MHz) | 帯域幅(MHz) |
---|---|---|
11 | 2405 | 2 |
12 | 2410 | 2 |
13 | 2415 | 2 |
14 | 2420 | 2 |
15 | 2425 | 2 |
16 | 2430 | 2 |
17 | 2435 | 2 |
18 | 2440 | 2 |
19 | 2445 | 2 |
20 | 2450 | 2 |
21 | 2455 | 2 |
22 | 2460 | 2 |
23 | 2465 | 2 |
24 | 2470 | 2 |
25 | 2475 | 2 |
26 | 2480 | 2 |
もし周囲に無線LANが運用されていた場合、無線LANが1、6、11チャンネルを使用したとして、使われている周波数は2401MHz~2423MHz、2426MHz~2448MHz、2451MHz~2473MHzとなりますので、丁度IEEE802.15.4の15チャンネル(2424MHz~2426MHz)、20チャンネル(2449MHz~2451MHz)、25、26チャンネル(2474MHz~2476MHz)と(2479MHz~2481MHz)が利用可能となりますし、ここを使う事を推奨されています。
周囲に無線LANが運用されていないのなら、IEEE802.15.4同士は隣接するチャンネルでも干渉をしないので、11~26までの好きなチャンネルを選べるし、電波の有効利用が可能です。
※Pro版の場合は12チャンネル~24チャンネルまでになる事に注意してください。
ZigBeeセンサーネットワーク―通信基盤とアプリケーション
- 作者: 阪田 史郎
- 出版社/メーカー: 秀和システム
- 発売日: 2005/07
- メディア: 単行本
2008-09-16 22:33
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